墓地の種類
3種の墓地の特徴を知る
墓地は、どこが経営管理するかによって、3つの種類に大別できます。
①公営墓地=市区町村などの自治体が経営、
②民営墓地=財団法人・宗教法人が経営、
③寺院境内墓地=寺院が檀家用に使用を許可するもの、
です。
それぞれの特徴、メリット、デメリットをよく知ったうえで、賢く選択しましょう。
墓参りの作法
墓参りは一般的にお彼岸、お盆、故人の命日などに行います。
墓参りの時期や用意するもの、墓地の購入まで詳細に説明しています。
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公営墓地の特徴
公営墓地のメリット
①経営/地方自治体の経営なので、管理体制がしっかりしている。
②値段/使用料・管理料が安い。
③交通/居住地に近く、霊園までの交通の便がよいところが多い。
④宗教/宗教宗派の制限がない。
公営墓地のデメリット
①抽選/人気が高く、競争倍率が高くてなかなか手に入らない。
②申し込み資格/制限がある。住民であること、遺骨があることが条件になることがある。
③墓石の制限/公営の平等性と、全体の美観を重視して、墓石について制限があることがある。
東京都の公営墓地
●青山霊園(港区)
●雑司ヶ谷霊園(豊島区)
●染井霊園(豊島区)
●谷中霊園(台東区)
●多磨霊園(府中市)
●小平霊園(東村山市)
●八王子霊園(八王子市)
●八柱霊園(千葉県松戸市)
八柱霊園のみ松戸市民も申し込みできます。
民営墓地の特徴
民営墓地のメリット
①宗教/宗教宗派は不問である。
②環境/一般的に墓地が広く美しい。
③申し込み資格/資格制限はなく、だれでも生前に人手しやすい(ただし、なかには約款で、お墓の工事開始の期限などを規定している墓地もあるので、契約時に、きちんと確かめておくこと)。
④墓石の大きさ・デザインなど/自由に選択できる(なかには規格品も)。
民営墓地のデメリット
①経営/財団法人や宗教法人だが、実際は石材店などが管理していることが多く、経営母体によっては、管理の行き届かない点もある。経営の安全性も、しっかりチェックしなければならない。
②値段/公営にくらべ、価格が高い。
③交通/不便なところもある。
寺院境内墓地の特徴
寺院境内墓地のメリット
①交通/一般的に市街地にあり、墓参が便利。
②結びつき/依頼すれば永代供養をしてもらえる。檀家と住職の人間的つきあいができる。
③供養と墓参の両立/寺院の境内にあることが多いので、墓参と供養が同時にできる。
④管理/行き届いている。
寺院境内墓地のデメリット
①経営/寺院(宗教法人)の経営・管理なので、寺院の考え方次第で制約の内容が変わる。石材店を指定されたり、墓石工事に期限がついている場合も。
②宗教/寺院の檀信徒であることが前提となるので、同じ宗派でないと納骨できないことがある。
③負担/檀家として寺院を信仰的にも経済的にも支えなければならない。
④寺院への貢献度が加味され、価格が不定なところがある。
⑤空きが少なくて購入がむずかしい。
檀那寺と檀家
檀那寺は檀家の所属する寺のこと。
檀家は檀那寺の属する宗教宗派の信徒で、その寺院の経営や活動を支える家です。
信仰的にも、経済的にも寺院を支える義務が発生します。
葬儀や法事は、檀那寺に依頼します。
永代供養とは
故人の冥福のため、位牌を寺院に納め、寺院が続く限り供養してもらうことです。
年忌法要や祥月命日、春秋のお彼岸、お盆などに、供養をしてくれます。
ただし、これはお墓の永久存続を意味しません。
お墓は承継者がいる限り存続します。
お墓を購入するには
「使用権」を買うということ
お墓を買うというと、土地を購入することだと誤解する人が多いのですが、正しくは墓地を使用する権利(使用権)を買うことです。
「永代使用権」といい、承継者がいる限り、期限を定めずいつまでも使用できる権利のことです。
ですから、承継者がいなくなれば、権利は消滅します。
第三者に権利を譲ることはできません。
ただし、承継者がいなくても、管理費や供養料などを信託銀行に信託してあれば、必要経費の支払いが続く限り、使用権は継続します。
お墓を選ぶときの注意点
できるだけ多くの情報を集めることが大事ですが、実際に現地に足を運び、次のことを確認します。
①経営母体は信頼できるか/ときに倒産や、お金を払った後に霊園計画が中止になったり、工事が進行しなかったりすることがあるので、しっかり見極めます。
②造成工事は大丈夫か/新しい郊外霊園などは、周囲の治山・治水もあわせてチェックします。
③管理状態はよいか/駐車場、トイレ、休憩所など、お墓参りの諸設備が整っているかどうかも大事なポイントです。
④墓地の環境はよいか/騒音、スモッグ、急斜面を登らないといけないような場所はできれば避けたいもの。
⑤費用は適当な額か。
⑥自宅からの交通の便はよいか。
⑦墓石、外柵の条件も確認。
⑧寺院境内墓地なら、宗教宗派の確認。
⑨「墓地使用規定」や約款内容に疑問はないか、細かいところまで、きちんと目を通す。
すべての条件が整うことは、なかなかむずかしいので、優先順位をつけて、自分がもっとも大事だと思うポイントからチェックしていきます。
墓地の承継者とは
墓地は、祖先を供養するのに必要な祭祀財産です。
その承継者(次の祭祀主宰者)は、現在の祭祀主宰者が遺言等で指定できます。
指定すれば、家族以外の人でも承継者になれます。
ただし、承継者は二~三親等以内と条件をつけている墓地もあります。
指定がないときは慣習に従い、もめたときは、家庭裁判所の調停・審判によって決められます。
ちなみに、結婚し、他姓を名乗った娘でも承継者になれます。
購入の費用は
墓地1㎡の永代使用料は、公営墓地と民営墓地では2~3倍近くも値段が違います。
管理料というのは、墓地が備えている水道、道路、植木など共有部分の清掃(各墓所内の清掃は各使用者の責任)や、維持のための費用ですが、これも公営と民営ではかなりの差があります。
墓地によっては、数年分まとめて前納するシステムのところもあります。
実際にいくつかの墓地の価格表をくらべてみて、適正な額であるか、検討する必要があるでしょう。
お墓はいつ買うのがよいか
納骨の期限は、法的に定められているわけではありません。
遺骨が手元にあるからといって、「急いで墓地をさがさなければ……」と、あせる必要はありません。ゆっくり納得のいく墓地さがしをして大丈夫です。
だからといって、遺骨をいつまでも自宅に置くのは……と思う方は、納骨堂に一時預かりをしてもらうとよいでしょう。